幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「よくもまぁ毎日のように話すことあるよな〜」
「そうだよね。ほぼ毎日話してるんじゃない?あのふたり」
歩きながら帰る、レインボーからの帰り道。
心地よい春の風が、あたし達の髪をふわっと揺らす。
「今日あっかいよな」
「そうだね」
ゆっくりと進みながら、ふたりで同じように空を見上げていた。
青い空と眩しい太陽。
暖かい春の風がなんだかすごく気持ちよかった。
「明日はちゃんと話しかけてみろよ」
「え?」
「クラスメイトにだよ」
「あっ…うん…」
だけど涼に言われた言葉に、一瞬戸惑いながら言葉を返した。
「じゃあノルマな。明日は三人に話しかけてみろ」
「えっ、三人?」
「何だよできないのか?」
「でっ…できるし」
だけど負けず嫌いなあたしは、できないのか?なんて言われたらムキになってできるって言っちゃって。
「おっ、じゃあノルマ達成できたら帰りにジュース奢ってやるよ」
「余裕だし!何のジュース奢ってもらおっかなー?」
ついつい強気な発言をしてしまっていた。