幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
大丈夫よ、たかが三人じゃん。
話しかけるだけだし。できるよそれくらい。
「じゃ、また明日な」
「うん」
「8時には家の前に出てろよ、出てなかったら先行くからな」
「分かってるってば」
たどり着いた家の前。
「じゃあね」
「おー」
そしてお互い、ほとんど同時にそれぞれの玄関の鍵を開けて中へと入って行った。
ノルマ…か。
勢いで余裕なんて言っちゃったけど大丈夫かな?
制服姿のままリビングのソファに腰掛けたあたしは、そのまましばらくボーッとしていて。
「ただいまー」
お母さんがそう言って帰ってくるまで一時間近くもテレビもつけずにただボーッと一人で座っていた。