幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜



今年はあんまり焼けてないね…か。

そりゃそうだよ。


去年までのように毎日川には行ってないし、家にいることも多かったし。


今年は今までのように真っ黒に日焼けはしなかった。


家に帰ると、ちょうど夕飯が出来たからと呼ばれ食卓に行くと、飯を食ってる最中にもそんな話になった。


「あんまりみのりちゃんと遊んでなかったもんね」と、凛が言えば。

「毎年夏休みが終わる頃には真っ黒になってたのにな。何だか変な感じだな」と、父さんが言う。


そして…


「みのりちゃんのママとも話してたけど、幼なじみっていっても、年頃になるとこんな風にどんどん距離が離れていっちゃうものなのかな」

母さんが寂しそうにつぶやいた。



そんな空気に耐えられなかった俺はかきこむように飯を食うと。


「ごちそうさま」

すぐに自分の部屋へと戻った。



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