幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
その日から俺たちの朝は別々になった。
時々家を出たタイミングが重なっても、みのりが慌てたように先に走り出すようになった。
スパッと線を引かれたような気がした。
越えられない線を俺たちの間に引かれたような…そんな気がした。
「涼くん、帰ろっ」
「ごめん、今日ちょっとハルと約束してるんだ」
そして、岡崎との関係も少しずつ変化していった。
いつもベッタリだった岡崎から、少し距離を置くようになった。
縛られていたような毎日から、少しずつ抜け出していった。
断ることも出来るようになった。
例え、今にも泣きそうな顔をされたとしても。