幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「あのさ、岡崎。俺…」
「その話、面白い?面白い話以外しないでね!」
9月半ば。
ふたりきりの帰り道、俺が話そうとすると岡崎は茶化すようにそう言って笑った。
「ごめん、ちょっと真面目に話を聞いてほしいんだ」
俺は真剣に岡崎に話し始めた。
だけど…
「聞かない」
岡崎はそう言ってすぐに首を横に振り、聞かない聞かないと繰り返して。
「面白い話してよ?つまんない話はやだよ」
そう言って悲しそうな顔で言う。
「ごめん。俺…もう」
「聞かない!聞かないって言ってるじゃん!聞きたくない!聞かない!」
岡崎は俺の言葉を遮るようにそう言うと、一方的に話を終わらせて帰ってしまった。