幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「つまりそれが怒ってた原因ってことだよな?」
「えっ、あぁ……まぁ」
「ごめんごめん。確かに今日、ユリ元気なかったかも。明日からは気をつけるから」
「うん…」
「だから心配すんなって。怒るなよ、もう。悪かったと思ってるから」
涼にそう言われて、なんだかホッとした。
むかついていた気持ちも一気に冷めていく。
思ったことは口にしなければ相手には分からない。
伝えなければ、伝わらない。
怒るよりも前に、これからはちゃんとあたしも話さなきゃな…なんて。
謝ってくれた涼を見て、そう思った。