幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
そりゃあ、時々ケンカもするし、ユリもあたしもお互い気が強いからぶつかることもあったけど…
何度も仲直りしてきて、そのたびにもっとユリが大切な存在になった。
だから…
ユリの不安はあたしの不安。
ユリが落ち込んだり悩んだりするとあたしも落ちちゃう。
ユリが笑ってると嬉しくなる。
ユリが楽しそうな顔をしたらあたしも楽しくなる。
それくらい、あたしにとって大事な友達なんだよね。
「本当お前ら仲良いよな」
「え?」
「みのりとユリだよ。ユリのことでお前が俺に怒ってくるとかさ」
「当たり前じゃん。親友だもん」
「ははっ、分かってるって。明日ハルにもちゃんと言っとくから」
涼の言葉にうん、と頷くと、涼はゆっくりと自転車を漕いでいく。