幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「どれにしよっかなー?」
「どうせカフェオレだろ」
「うーん…ミルクティーと悩む」
コンビニの大きな冷蔵庫の前。
涼に奢ってもらう約束だったジュースをどれにしようかと選んでいた時だった。
「やっぱこれにしよっ♪」
冷蔵庫のガラス戸を開けて、ペットボトルのカフェオレを手にした瞬間。
「涼くん?」
すぐ近くで声がして。
「あっ、岡崎」
隣にいた涼がそう言って歩いてくる誰かを見ていた。
その先に、ゆっくりと視線をうつす。
そこには、あたし達と同じ制服を着た女の子の姿があった。
岡崎?
岡崎……どっかで聞いたような…。
あーーっ!
そうだ。そういえば…
「なぁ涼、佐々木可愛いよな」
「おー、可愛い。でも俺はD組の中だと岡崎の方がタイプだけどな」
今日、学校で涼がタイプだって言ってた子だっけ?