幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「ちょっと涼!!ごめんね、真鍋!また明日」
あたしは真鍋にそう言うと、小さくなっていく涼の姿を急いで追いかけた。
っていうか何?
何であんなにブスッとした態度とるわけ?
真鍋困った顔してたじゃん!
せっかくクラスでできた友達なのに…
涼のバカ!
必死で自転車を漕ぎながら、やっとの思いで涼に追いついたのはもうあたし達の家のすぐ近くだった。
「ちょっと涼!」
「…なんだよ」
「さっきの態度はないでしょ」
「は?」
「は?じゃないでしょ?せっかく真鍋自己紹介してくれたのにさ」
「…んだよ、めんどくせー」
そして、気がついたらもう涼の家の前まで着いてしまっていた。