幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
「いや…その……そいつ彼氏?」
なんて、初対面のくせに、あの真鍋とかいう奴は俺のことを‘‘そいつ’’呼ばわりするし。
「あははっ、彼氏⁉︎ないない!」
って…みのりはみのりで大笑いしながら答えてて。
…何か…よくわかんねーけど…すげームカついてる自分がいた。
「とりあえず早く謝って仲直りしなよー?」
「そうそう、悪いと思ったらすぐ謝る!幼稚園児でもできることなんだから」
「…分かってるよ」
いつもの交差点でふたりと別れた俺は、一人になった帰り道をゆっくり進んでいく。
面倒くせーけど…とにかく謝るか。
じゃないと、ハル達にも悪いし。
よしっーーー。
パッと頭を切り替えた俺は自転車を漕ぐスピードをあげて帰り道を急いだ。