終わりのない物語~短編集~
霊感少年
自分が両手の親指と人差し指で三角形を作り相手にその中に人差し指を通してもらう。その時に相手が冷たく感じたら自分には霊感がある。
自分の家をイメージする。
玄関から入り家中の窓を開ける。
次に、そのすべての窓を閉める。
そして玄関を出る。
それをイメージしている間に
人、動物、あるはずの無い物が見えたら自分には霊感があり、見えた場所には霊がいる。
後ろに何か気配を感じたときに振り返っても何もいないのは、実は上にいるから。
誰しもがその類いの話を聞いたことがあるだろう。
これもその中の一つ。
耳鳴りがしている時は近くにいる。
僕の場合はピーという高音がする。
普段はその他に気配が分かるくらい。
「あの…トイレは流石に…ちょっと…はい。」
困るのもこれと―――
「あ、すいません。」
歩く時に避ける人数が、普通の人より
ちょっと多いことくらい。
そんな僕の家は悪霊払いの仕事を
先祖代々受け継いでいる。
正装をすれば、それはもうはっきりと視える。
「あ、奥さんを捜してるんですか?ちょっと調べてみますね。お名前は?―――5年前に亡くなられています。あなたのこと向こうの世界で待っているようですよ。」
悪霊払いといっても、その人なりの理屈があって残ってる場合が多い。だから大抵の場合はこんな感じで平和に解決する。
でも長く残っていると、人としての感覚が薄くなるため、話すことが難しくなる。そうなると、平和的解決が難しいので強制送還する。最近増えてる気がする。…気がするだけだといいんだけど。
「縛・戒・破!悪霊よ、我らの世界から往ねよ―――滅!!!」
「ぎゃあああああああああああ!!!!!!」
昼間は一般的な高校生。
そして夜は悪霊払いの依頼先に行ったり
自ら邪悪な気配を感じた場所に赴いたり。
そして今日は学校。それも自分の。
耳鳴りも酷いし、気配も悪いものが多いので。
「そろそろ、本当に入りますか。」
今夜は忙しくなりそうだ。
あなたの後ろのは、また次の機会でいいですか?
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ずっと書きたかった、霊感ものです。
ここから、能力バトルものにするのもいいなぁと思いながら私の文章力では厳しいかな。