恋を奏でる軽音部
結局悩んだ末、『1年の花音です!登録お願いします。』とだけ送った。
そして、返事を待っている間、結愛と恋バナで盛り上がる。
グラウンドに野球部の掛け声が響く。
「結愛は?好きな人とかいるの?」
「できないできない!彼氏欲しー!恋してる花音が羨ましいよ。つか、可愛い!」
結愛は可愛くていい子なのに、まだ1回も付き合ったことがないという、純粋な子だった。
私はというと、1度だけ付き合った経験があるけれど、何も進展がないまま終わってしまった。
言ってしまえば、付き合ったことがないに等しい。
「じゃあ、結愛に好きな人できたら即報告ね!」
「はいよ~!」
その瞬間、私の携帯が鳴った。