恋を奏でる軽音部
「おし!じゃ、これご褒美な♪」
そう言って、先輩は私の頬に持っていた缶をぴとっとくっつけた。
「ぎゃ!冷たっ!」
「そーかぁ?ぬるいんじゃね?あ、意外と冷たい!」
この缶ジュース、私に買ってきてくれたのかなぁ。
なんて、ちょっと自惚れちゃうけど、許してください。
「ありがとうございます…」
私はそう言って、照れ隠しに、缶のタブを開けた。
「あ!!」
「へ!?」
「敬語!マック!」
「あー!!今の、なし!ごめんなさい!」
「あ、また!マック追加!」
「ぎゃー!!!」
先輩と過ごす時間は、とっても楽しかった。
そして、知ってしまった。
先輩と話す幸せ、楽しさ、喜びを…。