恋を奏でる軽音部
仲良し
「せーんぱいっ♪来たよー!」
「おー!花音じゃん!」
地獄の中間テストが終わり、速攻で生徒会室へ向かった。
先輩は、生徒会室の奥でお茶を飲んで涼んでいた。
「なになに!?いつから名前で呼び合う仲になってんの!?しかも花音、タメ!?」
結愛は、驚きを隠せない様子。
顔を赤くして、おどおどしてる。
「だって俺ら、仲良しだもん!な!」
そう言って、私に近寄り、私の頭を撫でる先輩。
“なかよし”か。
嬉しいけど、ちょっと複雑。
でもその前に、もう頭撫でられただけで心臓バクハツしそう…。
その時、先輩がポツリと『まぁ、タメは花音だけ特別なんだけど…』と言っていたことに、気付かなかった。