ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
「ギリギリ、セーフ…」
息が上がった。肩を上下させて酸素を体内に取り込む。
何とかあの2体から逃げ切ることはできた。
けれど、逃げ続けるわけにはいかない。
依頼を完了させなければならない。
でも、これからどうやって戦えばいいの。
相手はヒュドラ5体。その首の数は45。
こちらが圧倒的に不利なのに。
それに、あの猛毒…
一体どうすれば…
その問いばかりが頭を駆け巡る。
辺りからは苦しそうなヒュドラの叫び声が聞こえる。
周りが見えなくて、のたうちまわっているのも気配で分かっている。
さっきの光で、あの2体は一時的に失明した。
けれどあの魔法はそこまで強くはない。だから暫くすれば元通り視界は見えるようになる。
ヒュドラは不死というわけではないけど、あの毒が本当に厄介なんだよね。
それに九つの首…あぁ、倒す方法が見つからない。
できれば、自分たちからこの場所から去ってくれるといいんだけど。
『ヒュドラ、お願い。攻撃を止めて』
もう一度テレパシーを送る。
『止めてくれないと、あたしは貴方を殺さなければならなくなるの』
人間を、この街を、守るために。
だけど、その理由があっても、やはり殺すことはできるだけ避けたい。
そんなんだから、魔物退治屋らしくない、と、よく言われちゃうんだけどね。
けれど、あたしのテレパシーは、思いは、届かない。
ヒュドラ達の攻撃は止まらないどころか、さらに過激になる。
周りの建物は壊れていない物がない、というほど壊れている。
最も人気のあるリゾートホテルもかなりの被害を受けていて、このままでは操業停止は免れない。
綺麗だと評判だった砂浜も、見るも無残なほどに荒れていて、このままでは次のシーズンに観光客が呼べるかどうか…
あたしは溜息をついた。
ここまで来たら、倒さなければならない。
『私は、貴方達を倒します。これ以上罪を重ねさせないために』
聞く耳を持たないヒュドラに再びテレパシーを送った。
勿論返事などないのだが、あたしは反撃を開始した。
息が上がった。肩を上下させて酸素を体内に取り込む。
何とかあの2体から逃げ切ることはできた。
けれど、逃げ続けるわけにはいかない。
依頼を完了させなければならない。
でも、これからどうやって戦えばいいの。
相手はヒュドラ5体。その首の数は45。
こちらが圧倒的に不利なのに。
それに、あの猛毒…
一体どうすれば…
その問いばかりが頭を駆け巡る。
辺りからは苦しそうなヒュドラの叫び声が聞こえる。
周りが見えなくて、のたうちまわっているのも気配で分かっている。
さっきの光で、あの2体は一時的に失明した。
けれどあの魔法はそこまで強くはない。だから暫くすれば元通り視界は見えるようになる。
ヒュドラは不死というわけではないけど、あの毒が本当に厄介なんだよね。
それに九つの首…あぁ、倒す方法が見つからない。
できれば、自分たちからこの場所から去ってくれるといいんだけど。
『ヒュドラ、お願い。攻撃を止めて』
もう一度テレパシーを送る。
『止めてくれないと、あたしは貴方を殺さなければならなくなるの』
人間を、この街を、守るために。
だけど、その理由があっても、やはり殺すことはできるだけ避けたい。
そんなんだから、魔物退治屋らしくない、と、よく言われちゃうんだけどね。
けれど、あたしのテレパシーは、思いは、届かない。
ヒュドラ達の攻撃は止まらないどころか、さらに過激になる。
周りの建物は壊れていない物がない、というほど壊れている。
最も人気のあるリゾートホテルもかなりの被害を受けていて、このままでは操業停止は免れない。
綺麗だと評判だった砂浜も、見るも無残なほどに荒れていて、このままでは次のシーズンに観光客が呼べるかどうか…
あたしは溜息をついた。
ここまで来たら、倒さなければならない。
『私は、貴方達を倒します。これ以上罪を重ねさせないために』
聞く耳を持たないヒュドラに再びテレパシーを送った。
勿論返事などないのだが、あたしは反撃を開始した。