ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
視界はどんどん移り行き、そして次第に地面が、砂浜が近くなる。
そしてそのまま、あたしは、どしゃ、と地面に叩きつけられた。
「……っ」
あぁ、痛い。
身体中が、痛い。
あちこちから出血しているようで、生きているかどうかも分からなくなりそうだ。
それでも指先に力を入れると、ピクリと動いた。良かった、生きてる。
あの一瞬のうちに、一体何が起きたの。
体中を駆け巡る痛みに呻きながらも、何とか状況を理解しようと頭をフル回転させた。
確かあのとき、ヒュドラの尾があたしの横腹にヒットして、それで、あぁ、あたしは再び吹っ飛ばされたのか。
吹っ飛ばされたのが2回目ということもあり、そこまで混乱することはなかった。
「…っ」
けれど、暴れ回るかのような痛みが身体中の神経を支配している。
このままではもう一度攻撃を食らいかねないと急いで立ち上がろうと足に力を入れるけど、足は言うことを聞いてくれないらしい。
「…動いてよ…」
呟いてみても、何も変わらない。
あたしは溜息をついた。
「もう…」
もう、立ち上がれない。
おまけに、右手にあったはずの杖が、十数メートル向こうに転がっている。
あぁ、なんてミスをしてしまったんだ、あたしは。
杖がなければ、魔法も使えない。
立ち上がることができなければ、何もすることができない。
あぁ、なんて無力なんだ、あたし。
そしてそのまま、あたしは、どしゃ、と地面に叩きつけられた。
「……っ」
あぁ、痛い。
身体中が、痛い。
あちこちから出血しているようで、生きているかどうかも分からなくなりそうだ。
それでも指先に力を入れると、ピクリと動いた。良かった、生きてる。
あの一瞬のうちに、一体何が起きたの。
体中を駆け巡る痛みに呻きながらも、何とか状況を理解しようと頭をフル回転させた。
確かあのとき、ヒュドラの尾があたしの横腹にヒットして、それで、あぁ、あたしは再び吹っ飛ばされたのか。
吹っ飛ばされたのが2回目ということもあり、そこまで混乱することはなかった。
「…っ」
けれど、暴れ回るかのような痛みが身体中の神経を支配している。
このままではもう一度攻撃を食らいかねないと急いで立ち上がろうと足に力を入れるけど、足は言うことを聞いてくれないらしい。
「…動いてよ…」
呟いてみても、何も変わらない。
あたしは溜息をついた。
「もう…」
もう、立ち上がれない。
おまけに、右手にあったはずの杖が、十数メートル向こうに転がっている。
あぁ、なんてミスをしてしまったんだ、あたしは。
杖がなければ、魔法も使えない。
立ち上がることができなければ、何もすることができない。
あぁ、なんて無力なんだ、あたし。