ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
雅人はあたしのいる当主部屋に入ってくると、さっきまでお客様が座っていたソファにドカッと腰を下ろした。
その衝撃で、高校生の時から変わらないキャラメル色の髪の毛がふわりと揺れた。
「勝手に入ってこないでくれる?」
「えー?いいだろ、別にー」
雅人は、大学__国立大魔法大学を卒業すると同時に、"ガーネット"に入った。
サファイアの事件で"ガーネット"の隊員達と一緒に戦ったことで、すっかり"ガーネット"の隊員に憧れ、"ガーネット"に入ることを夢見ていたらしい。
あたしはてっきり、古城家を継ぐものだと思っていたんだけどね。
"ガーネット"に入ったので、もとは綺麗な金色だった瞳も、深紅に変化した。勿論、綺麗なことに変わりはないけれど。
「だって俺、第1小隊の隊長だし」
そうなんだ。
実は、"ガーネット"に入ってからの雅人は、すごかった。
元から強かった魔力は、大学を卒業して更に強くなっていたし、魔法の扱い方も随分と上達していた。
それなのにも関わらず、"ガーネット"に入って、修行も積んで、隊員達やあたしと切磋琢磨しているうちに、みるみる強くなっていった。
そして今は"ガーネット"第1小隊隊長の座にまで登りつめている。
「だからって、今は関係ないでしょ。それとこれは話が別だって」
はぁ、とため息をついた。
「で、人間界には誰を送るんだ?」
雅人はそのままの笑顔で尋ねた。
「話、聞いてたの?」
「扉の前にいたら聞こえてきた」
雅人はふぅ、と息を吐き出した。
「困るよな。人間界に送り込む人物を決めるのは」
雅人は遠い目をしている。
「だからって、じゃあ俺が行くってわけにもいかねーんだよな」
そう。雅人は"ガーネット"の主要戦力だ。いなくなってもらったら、困る。
「そうなんだよね。でも、だからって誰でもいいわけじゃないし」
どれだけ難しい依頼なのかも分からない。
だからある程度は強くなければならない。
「じゃあ、誰を…」
答えが見つからず溜息をついた、その時、
「由良姐」
「お困りのようね」
凛とした声が聞こえた。
その衝撃で、高校生の時から変わらないキャラメル色の髪の毛がふわりと揺れた。
「勝手に入ってこないでくれる?」
「えー?いいだろ、別にー」
雅人は、大学__国立大魔法大学を卒業すると同時に、"ガーネット"に入った。
サファイアの事件で"ガーネット"の隊員達と一緒に戦ったことで、すっかり"ガーネット"の隊員に憧れ、"ガーネット"に入ることを夢見ていたらしい。
あたしはてっきり、古城家を継ぐものだと思っていたんだけどね。
"ガーネット"に入ったので、もとは綺麗な金色だった瞳も、深紅に変化した。勿論、綺麗なことに変わりはないけれど。
「だって俺、第1小隊の隊長だし」
そうなんだ。
実は、"ガーネット"に入ってからの雅人は、すごかった。
元から強かった魔力は、大学を卒業して更に強くなっていたし、魔法の扱い方も随分と上達していた。
それなのにも関わらず、"ガーネット"に入って、修行も積んで、隊員達やあたしと切磋琢磨しているうちに、みるみる強くなっていった。
そして今は"ガーネット"第1小隊隊長の座にまで登りつめている。
「だからって、今は関係ないでしょ。それとこれは話が別だって」
はぁ、とため息をついた。
「で、人間界には誰を送るんだ?」
雅人はそのままの笑顔で尋ねた。
「話、聞いてたの?」
「扉の前にいたら聞こえてきた」
雅人はふぅ、と息を吐き出した。
「困るよな。人間界に送り込む人物を決めるのは」
雅人は遠い目をしている。
「だからって、じゃあ俺が行くってわけにもいかねーんだよな」
そう。雅人は"ガーネット"の主要戦力だ。いなくなってもらったら、困る。
「そうなんだよね。でも、だからって誰でもいいわけじゃないし」
どれだけ難しい依頼なのかも分からない。
だからある程度は強くなければならない。
「じゃあ、誰を…」
答えが見つからず溜息をついた、その時、
「由良姐」
「お困りのようね」
凛とした声が聞こえた。