ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
「魔法でよびよせただけ。だいじょうぶ。あたしの家は魔法薬屋なの」

女の子はさも当然というように言った。

「魔法薬屋…」

「だからあたしに任せて!ね?」

俺は女の子に頷いた。


その子は処置を始めた。

その処置は、先生よりも上手で、本当に幼稚園児かと疑うほどだった。


「すごい…」

俺が言葉を失っていると


「ね、任せて!って言っただけはあるでしょ?」

女の子は笑った。


その顔があまりに可憐で。

俺の心臓は思わずドキっと音を立てた。


「ありがとう。じゃあ…」

「待って!」

「え…?」


すると女の子は杖を取り出した。

そして俺の方に杖を向けた。


俺は身構えた。

今までこの杖で攻撃されてばかりいたから、杖を向けられると人よりも緊張するし不安になるし、何より怖かった。


そんな俺に気づいたのか、女の子は優しく言った。


「だいじょうぶだよ。今から魔法を使うけれど、攻撃するんじゃなくて、治すだけだから」

「え…?」


治す…?

どういうこと…?


そう思っているうちに、女の子は目を閉じた。
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