ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
翔太はというと、相変わらず不機嫌らしい。なんで?なんで!?

「そ、そうだ、今日は何を手伝えばいいの?」

お手伝いに来たんだもん。こうやって遊びに来たわけでは…

「あぁ、そうだったわね」

そうだったねって忘れてたの!?

唖然としていると、早速命令が飛んできた。


「皆には魔法薬の調合を頼みたいの。ここで調合するわけにはいかないから、作業場に移動しましょうか」

「あぁ」

「うん!」

「…」

翔太、さすがに返事くらいしてあげたら?

何で怒っているのかさっぱり分からないけどさ。


「翔太…?」

呼びかけても反応なし。


酷くない?ようやく会えたというのに!

あたしが記憶を取り戻した日を最後に、あたし達はずっと会っていなかった。この日を待ち望んでいたのに、なんで無視するの?


あ、あたしばっかり、翔太と会うのを楽しみにしていたの…?

翔太は会うのを楽しみになんてしていなかったの…?


滅多に会えない彼女なんて嫌い…?

そう、だよね…会おうともしない彼女なんて嫌いになって当然だよね…


さっきまであんなに甘かった翔太はどこにいったの…?

あたしと会うのがそんなに嫌だったの…?じゃあさっきは無理して手を繋いでくれたの…?


あたしが、力を取り戻したから…?

だから嫌になったの…?



あたしのこと、嫌いになったの…?




あぁ、やっぱりこの力は、



いつもあたしを独りにするんだね…
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