ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
–––コンコン

扉をノックするような音が聞こえて、翔太が返事すると、


「失礼いたします」


5,60代の素敵な女性が何かを乗せたカートを押しながら入ってきた。笑顔が優しい方だなと思った。

その方は足首まである紺色の細身のワンピースに、白色のエプロンを着ている。所謂メイドさんだろう。


「あぁ、春田さん、ありがとう」

フワリとヤツは微笑んだ。


春田さん、と呼ばれた女性はあたしを見ると、目を細めて微笑んでくれた。それに応えるように、あたしも微笑み返した。


「では、失礼いたします」


春田さんは、部屋から出る最後まで丁寧で綺麗だった。





「これ、何?」

春田さんが持って来てくださった物を見ながら尋ねる。


しかしヤツが微笑んだまま、

「何だと思う?」

そう答えるだけだ。
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