ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
「え、大丈夫か?」

「……」

「おーい」

あたしの目の前で手を降る翔太のお陰で、何とか意識を戻す。


「これ…なに…?」


パンクしそうな思考回路を何とか働かせて、やっとそれだけ言えた。


「今日だろ?」

「え?」

「お前の誕生日。今日なんだろ?」

「あっ…」


忘れてた…

そうだ、今日はあたしの19歳の誕生日…


「忘れてたのか?」


そうだよ、と言いたいのだけど、驚きすぎて言葉がでてこないので、頷いた。


「由良らしいといえば由良らしいけど」

苦笑いしているみたいだけど、それどころではない。


「…ん、で」


「え?」


「なんで…」


「何が?」


「あたしの誕生日のこと、どうして知ってるの…?」


美玲にも誰にも、自分の誕生日のことなんて、言ったことなかったのに…


「彼女の誕生日くらい、普通知ってるもんだろ?」


翔太は半分呆れたように笑った。
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