ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
その素敵すぎる笑顔を見て、あたしは気づいた。


「もしかして、今日時間を空けてくれたのって…」

「普段はなかなか会えないから……せめて由良の誕生日だけは、この日だけは、誰にも邪魔されることもなく一緒に過ごしたかった」


照れたように笑った翔太。


「あと、これ」

「え?」


差し出したのは、薄いピンクの包装紙で包まれ、赤いリボンが巻かれたもの。


「誕生日プレゼント。早く」

「え、あ、ハイ」


手が震える。


「あ、開けてもいいの…?」

「勿論」

優しく微笑まれた。


包装紙を破らないようにゆっくり慎重に開けていく。

包装紙から顔を出したのは、


「は、こ…?」


真っ白な長方形の箱だった。


箱が誕生日プレゼントなの?

翔太が、箱をくれた…!


「いや、箱だけじゃねーからな」

「え!?」

「え、何その反応。俺が箱を誕生日プレゼントに選んだとでも思ったのか?」

頷く。


「…もう、阿呆だかバカだか、天然なんだかマヌケなんだか、鈍感なんだか何だか全く分かんねー…」

翔太が溜息をついていたけれど、あたしにはよく分からなかった。
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