ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
「仕事を言い訳に、なかなか遊びに連れて行けないし、一緒にいてやれねぇけど…っ!?」

悲壮な顔をする翔太に堪え切れず、あたしは翔太に触れるだけのキスを落とした。

そして、直ぐに離れる。


「ゆ、由良…?」


何が何だか分からないらしく、混乱しているらしい。


「バカ翔太…」

「え?」


「翔太は、あたしが好き…?」

「当たり前だろ」


翔太の顔が赤い。リンゴのようだ。

可愛いなぁ…


「だったら、いいの!」

「え?」


「翔太が好きでいてくれるなら、それだけでいいの。

どこか遊びに行かなくたって、他の女の人なんかじゃなくて、あたしのことを考えて過ごしてくれているなら、あたしはそれでいいの!

あたしはそれだけでもう充分なくらい幸せなの!」


「由良…」


「でも、会えないのはちょっと寂しいから…たまには、この部屋に瞬間移動で飛んできてもいい?」

事前に瞬間移動で来るよって連絡はするから!と笑ってみせた。


すると翔太は複雑そうな顔のまま、あたしを抱きしめた。


「…由良、ありがとう」


「なっ!?」


耳元で囁かれて、ボボッと赤くなる顔。

ふ、不意打ちは狡い…!
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