短編しゅうっ!!
「強情なやつだな。
生徒が傘無しで歩いてる横を、
一人でのうのうと傘さして歩く教師がどこにいる?」

「………いや、でも!
私、歩くの遅いですし…」

先に行ってくれても構わない。
そう思ってるのに…

「ああ、もう!
だから、俺がお前を傘に入れたいの!」

「え?なんでですか?」

「同じ場所に帰るのに、
傘さしてない奴を見捨てて、
先に行けるほど、俺は非情に見えるのか!?」

「あ…」

同じ場所に…
そうだった…

「わかったなら、遠慮しないで、入る!」

「すみません…」

「ありがとうと言え。」

「ありがとうございます。」

「よし!」

こういうわけで、先生の傘にいれてもらった。
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