大人の臆病【短編】
大人の臆病

―MIYABI―

真っ暗な部屋に私と彼の荒い息遣いが響き渡る。


「…あっ……もう…だ…ウッ…め…」


「ハァ…俺も……ハァ…」




―彼が揺れる度、彼の温もりを感じ、甘い甘い時間を過ごした私達は同時に果てた。




「…雅、可愛いい。」


チュッ!


彼はこう言い私の口を挟む様、軽く口付けすると

横になっている私の横に移動しタバコに火を付けた。

それをチラッと横目で見る。



私、大林 雅 24歳。


そして、私の隣で横になってタバコを吹かしている彼


遠藤 克己 27歳。



私達は彼氏彼女の関係では無い。


だけどこうして時々熱い夜を過ごしている。


言わば、エッチだけの関係…



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