最愛 ーサイアイー
「ごめんね。」
なんで謝ってるんだよ。
俺のせいなのか?
「バカ……美幸との子どもを嫌うわけねぇだろ…」
発した自分の声が震えていた。
「美幸との子どもなら、何人でも欲しい。美幸は俺の特別だぞ?」
「優也……泣いてるの?」
泣いてねぇし…
そんな風に思っても、自分の頬を流れるのは、暖かい雫。
「優也……嬉しい?」
「当たり前だろ。俺は美幸を溺愛してるんだから。」
美幸しか一生愛せないと思っていた。
けど、まだ会ったこともない小さな命に、俺は愛情を感じる。