最愛 ーサイアイー
橋本は連絡するから、と言い残して去って行った。
俺たちを2人っきりにするために、気遣ってくれたんだろう。
「そぉいえば…」
周りを見渡してみると、佐川の姿もなかった。
佐川も気を利かせてくれたのか。
「本当、いい奴らだ。」
2人の優しさが、とてもありがたい。
俺は、そのまま、店員さんが呼んでくれたタクシーに乗って、家まで帰った。
家に着くと、美幸をベッドに横たえる。
いつの間にか寝ている美幸。
最近は、つわりでかなり睡眠を削られていたのだろう。