最愛 ーサイアイー
俺は、美幸の髪の毛を指ですいた。
「絶対ぇ、俺が支えてやる。」
俺は、美幸の額にそっとキスをした。
すると、気のせいか……ほんの少しだけ、美幸が安心したような表情になった。
「フッ……」
俺は、今度は美幸の唇にキスをおとし、寝室を出た。
それから8ヶ月後。
俺たちに女の子が生まれ、幸せが運ばれてくることを、
俺たちはまだ知らなかった。
そして、優希(ゆき)と名付けられた天使を
俺は溺愛してしまうこともーーー
俺はまだ知らない。
ー完ー