最愛 ーサイアイー
全部、俺が来世で約束を果たすから。
今度は誰にも、とられないように守るから。
また、会おうなーーー
切ない気持ちの中に、新しい誓いを刻み、
俺は空へと駆け上がる。
眩しい光が近づき、
俺を飲み込んで行く。
もう、しばらくは会えない。
俺はゆっくりと後ろを振り返り、地上に目を向ける。
『おめでとう』
やっと言えた、心からの祝福。
君に届かなくても、俺は伝える。
ーーそして、
地上の美幸と優也は空に目を向けた。
見えないはずの俺をしっかりと見据えたように、笑った。