最愛 ーサイアイー
「はじめまして」 side美幸
「瑠衣!桜満開だよー!」
「そうだな。綺麗じゃん。」
私、相川美幸は今日、幼馴染と一緒に地元の中学校に入学する。
「瑠衣〜、テンション低いよ?!」
「美幸が高いだけだろ?
つうか、お前のせいで俺は新入生代表をすることになったんだからな。」
恨めしい、という風な視線を向けられ、私は咄嗟に瑠衣から顔を背けた。
「だって……」
「だって、じゃねえよ!本当はお前の仕事だろ?!」
「入学初日から大勢の人前に出るなんて嫌じゃない?」
「それを俺に押し付けるなよ……」
瑠衣の言うとおり、本来は私が新入生代表の挨拶をするはずだった。