最愛 ーサイアイー
毎年、この中学校の新入生代表は、地元である私の出身の小学校から、選ばれる。
それは大体、6年生の学級委員長がやることになっているんだけどーーー
「まさか、副委員長の俺に回すとはな。」
そう。
新入生代表なんて、やりたくない、学級委員長だった私は、
断固拒否して。
結局、話は瑠衣に回された。
「ど、ドンマイ?」
「は?!美幸、お前のせいだろうがっ!」
私は瑠衣から逃げるようにして、中学校の門を通り抜けた。
「やった!瑠衣より早く入った〜!」
「子どもかよ。」
「子どもですけど?」
中学校も子どもでしょ……?