最愛 ーサイアイー
「そうかよ……」
瑠衣はため息を吐いた。
「ため息は幸せを逃がすよーー!」
「お前、最近それが口癖だろ…」
「うん!」
瑠衣が呆れたように笑うと、私を追い越して行く。
私はその背中を追いかけて、入学の受付まで一緒に歩いて行った
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「瑠衣!すごかった…!」
「なにがだよ……」
瑠衣は私のことなど気にせずに教室に向かう。
「新入生の挨拶に決まってんじゃん!
それに、また一緒のクラスだね。」
「またおもりかよ。」
「なによ、それーーっ!瑠衣のばーか!」
ベーっと舌を出すと、馬鹿みてぇと笑われた。