最愛 ーサイアイー
「それよりも、お前のことだろ。」
俺がそう言うと、美幸の表情は一瞬固まった。
図星だな。
「な、なんのこと…?」
とぼけても無駄だなんて、美幸だってわかってるはずだ。
声も一気に沈んで、瞳が揺れている。
ーーー…守りたい。
誰からでも、何からでも……お前を傷付ける物から守ってやりたい。
美幸の気持ちさえ、俺にあれば。
今すぐに抱きしめて、この腕で包んで安心させてやるのに。
小学校入学してからすぐに好きになった。
6年間も変わらない……むしろ大きくしかならないこの想い。
大事にしたい。