最愛 ーサイアイー
ああ、なんて幸せなんだろう。
たまらず、涙がこぼれてしまう。
離れた唇。
目を開けると、優也が驚いたように私を見つめていた。
「泣き虫。」
「ゔる、さい……」
優也は微笑むと、そっと涙を拭ってくれた。
ーーー瑠衣、見てますか?
私は幸せだよ。
こんなにも愛おしい人がいて、
こんなにも多くの人に祝福してもらって。
あの頃の瑠衣と過ごした日々があったから、今の私がいる。
ーーーきっと、これからも幸せな未来が待っているから。
過去から現在。
現在から未来。
未来から更にその先へ。