先生×私~隣の部屋の王子様~
Thursday's Night
木曜日。
だめだ。
また朝から集中できない。
「しほぉ……。ごめん。
今の化学のノート見せて?」
「え?菜月……どーしたの?
ノートとってないとか珍しいね。」
だって……
杉浦先生の顔見たらなんか恥ずかしくって……
それに今日の夜 一緒にご飯食べると思うと
授業聞いていられなくて……
「まぁ、ノート貸してあげるけど!
いつも菜月にはお世話になってるし!」
「ごめんね。ありがとう!」
詩穂のノートを写していると
帰りのホームルームが始まった。
「えー、今日は部活ない日だよなー!
早く帰れるからってハメをはずさないよーに!
さっさと夕飯食って 勉強して寝ろー!
はい、以上。さよーなら!」
ドキッ))
『夕飯』の言葉にビクッと反応する私。
……ってか、
相変わらずテキトーなホームルーム……。
挨拶が終わると私は急いでノートを写した。
「詩穂っ!
ありがと!終わった!一緒に帰ろ?」
「はーい、何かいいことでもあったの?」
「え?」
「だって今日ずっとニコニコしてるよ?」
「え、ニコニコしてた?」
「うん!……ってゆーかニヤニヤに近いかも……
あ!先生と何かあったとか?」
「ぇぇぇぇえ??」
図星………………。
「まぁ、それはないか!」
いや、それがあるんですよねー……。
「はい、帰ろーか!
菜月?今日は?スーパー寄ってくの?」
いつも詩穂と一緒にスーパーに寄って帰る。
詩穂にはお父さんと二人暮らしってことにしてて、私が料理担当とゆーことになってる。
「あ!今日は大丈夫!」
「へぇー……珍しい……卵特売なのに!
…………じゃ!クレープでも食べて帰る?」
クレープ……
食べたいけど……夕飯……
「今日は私のおごり!」
「よし。行こう!(笑)」
「菜月って単純ね!
まぁ、クレープデート行きますか!」
うん。
私も自分って単純だと思うよ……
結局、
私は大好物の
バナナチョコバニラクレープをたいらげた。