先生×私~隣の部屋の王子様~


10分後……

ベランダに出て例のドアに手をかける。

半年間このドアになんて触れたこともない。


恐る恐るカギをあけると
既に先生の方のドアはあいていた。


「あのー…………。」

ベランダから声をかけてみる。

ガラッ))

「おーー。本当にドア開けたか!つか、ほんとに繋がってんだな!」

「……開けろって言いましたよね?え?」

「言った、言った笑
本当に食べさせてくれんのか!」

「ちょ、もぅ!寒いから早く入って貰えます?ベランダで話さなくてもいいでしょう?」

「あぁ、すまんすまん!」

ベランダから先生が来るなんて
不思議な感じ。


「お!いい匂いするな!
ちゃんと一人暮らししてんだなー。」

「……そりゃ、そーですよ。」

「片付いてていいな。
女子高生ってこんなシンプルなの?」

確かに私の部屋は白と水色のものしかないけど……

「……私を世の中の女子高生代表にしないでくれません?」

「……でも朝日は今どきだからな。」

「今どきって…………。
ってか、そんなとこ立ってないで早く手洗ってきてくださいよ!ベランダのドア汚いんですから!」

「おぉ、こわ。」

そう言って洗面所に向かう先生。



ダメだ………………。

男の人と二人きりなんて良く考えたら慣れないことだし……。

こーみえて私。

彼氏いたことないですから!


「手洗いましたよ
委員長さん。笑」

「………………その呼び方やめてくださいよ。」

「じゃあ何、化学係?」

「それも嫌です!普通に朝日でいいですってば!」

「何怒ってんだよ笑
朝日菜月!」

「ふ、フルネーム??」

「言いにくいか笑
………………んじゃ、菜月とか!」

「なんでそーなるんですか!同い年みたいですよ。」

「ほぼ変わんねぇだろ。
今17? 俺今年24だろ……?
7歳くらい大した差じゃないっしょ。」

「先生見た目高校生ですもんね。」

「んあ?幼いって言ってんのか?」

「ち、違いますよ!」

「その反応笑うわ。菜月おもしれーな!」

ドキッ))
さりげなく''菜月''って呼ばれてるし。

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