春の匂い~僕等、リア充撲滅部!番外編?
勇気を振り絞って伝える

奏多くんは震える手をぎゅっと

握ってくれた

「璃々...」

ママは驚いたような顔をした

それもそうだ、私は不満を言ったことは

一度もない

「私も、そう思ってた」

虹々も立ち上がってそういった

「離婚、してほしくなかったよ
 ホントは」

「...(あれ、虹々ちゃん
 語尾どうした...?)」

奏多くんはきょとんとしながら

真剣に話を聞いている

「二人が不満を言うなんて初めてだな...」

パパが嬉しそうな顔をする

「ごめんね、二人とも...
 本当は離婚してないの」

ママが申し訳ないような顔をして

そう暴露した

「え?」
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