春の匂い~僕等、リア充撲滅部!番外編?
なにも言っても無反応。

さすがに俺も傷つく

俺は壁から手を離した

「...もう、いい」

「...え?」

璃々はうつむいていた顔を上げた

「もう話しかけないから
 安心して、じゃあ」

俺は背中を向けて昇降口に向かおうとした

「...いや...だ」

え...?

振り向こうとしたとき

後ろから璃々が俺を抱きしめてきた

「ごめんな...さいっ
 そんなこと...ひっく...
 いわないでっ...」

泣きながら必死に俺に抱き着く

「奏多くんが、女の子と仲良くしてる
 のが...いや、で...
 嫉妬してる自分が...っ嫌で...」

今、嫉妬って言った...?

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