*華月譚*雪ノ章 若宮と白狐の恋物語
白く長い睫毛がゆっくりと上下するのを見つめながら、沙霧が首を傾げてふふっと笑った。
「…………なんだ」
泡雪はちらりとそれを見上げて低く問う。
親指で泡雪のほっそりとした鼻筋を撫で、沙霧は柔らかく答えた。
「………やはり、ことわざというのは真実を言い当てているのだなぁ」
「…………は?」
「二度ある事は三度ある。
わたしと君は、本当にこうして、三度目を迎えることができたものな」
「……………」
泡雪はふん、と鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「…………三度目の正直、ということわざもあるんだよ、泡雪。
知っているかい?」
「……………」
「つまり、君とわたしの出会いは、この度の出会いが真実だということだな。
これが、わたしたちの本当の出会いなんだーーー」
「…………なんだ」
泡雪はちらりとそれを見上げて低く問う。
親指で泡雪のほっそりとした鼻筋を撫で、沙霧は柔らかく答えた。
「………やはり、ことわざというのは真実を言い当てているのだなぁ」
「…………は?」
「二度ある事は三度ある。
わたしと君は、本当にこうして、三度目を迎えることができたものな」
「……………」
泡雪はふん、と鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「…………三度目の正直、ということわざもあるんだよ、泡雪。
知っているかい?」
「……………」
「つまり、君とわたしの出会いは、この度の出会いが真実だということだな。
これが、わたしたちの本当の出会いなんだーーー」