気まぐれだけど、文句ある?
「おい。起きろ。」
強引に肩を揺すられて目が覚めた。
あれ、私寝てた………?
それにしてもいい匂い。
まだ寝ぼけている私は、きょろきょろと周りを見渡す。
ぼんやりと吉田くんのシルエットが見える。
そっと手を伸ばすと、吉田くんが私の腕をぐいっと引っ張った。
「う、わっ…。」
私は前のめりになって、そのまますっぽりと吉田くんに抱き寄せられる形になった。
え。なにこれ。
まだ正常に動かない頭で必死に考える。
…………なんだこの状況。
考えてもわからない。