気まぐれだけど、文句ある?
「俺と付き合ってほしい。」

吉田君はそう言って、優しく私のことを抱きしめた。

吉田君の心臓の音が伝わってくる。
大丈夫かな、と心配になるくらいのスピードでバクバク鳴っているのがわかる。


「かわいい…。」

私の口から漏れたその一言に、吉田君は少し困ったように笑った。

「なんだそれ。」

優しい笑顔に見惚れてしまう。
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