シークレットラブ~Girls~
「うげ。午後、数学と英語だよぉ~」
「うわ、死んでるー」
「つか眠いんだけどー」
「わっかるー」
昼休み。
取りとめの無い愚痴を言い合う。
購買で買ったパンをかじりながら。
普通の昼休み。
何も無いにぎやかな昼休み。
だけどあたしの視線は、密かに彼に集中。
1人。
1人だけで、静かにご飯を食べている、彼。
彼のところだけ、まるで世界が違うかのように静か。
彼は誰をも、寄せ付けない。
たった1人、黙々と、おにぎりを頬張っている。