続.不器用恋愛
「おまえが食いたいなら俺が作るから問題ない」
啓吾が笑う。でも真剣な口調で。
「前の女と比べる趣味はねーよ。馬鹿にすんな阿保。」
「それからおまえのトーストの焼き方は日本一だから安心しろ」
…なにそれ。
「おまえが作ったもんならなんでも食うよ。モザイクかけなきゃなんねーようなやつでも、砂糖と同じ分量の塩の菓子でもなんでも」
そこまで、しないわよ、馬鹿。
「だから、そんな顔すんな、滅茶苦茶困る」
啓吾が、眉を曲げて苦笑する。