続.不器用恋愛
「…ごめ、……ッ!」
困る、その言葉を捉えてあたしは啓吾に謝ろうとした途中で啓吾のキスで塞がれた。
「謝るな。意味が違う」
啓吾は困ったように髪を掻いてから、
「俺の頭の中、おまえでいっぱいなんだよ。それは分かるか?なにしたら笑うのか、とか、こんな格好見せれねーな、とかおまえから見える俺がどんなのか気になってしょーがねーよ。おまえにどうしたら喜んでもらえれるのか分からない。愛想つかされたらどうする、とか考える」
眉を寄せて苦笑した。
「大体俺は可愛い可愛い連発する男じゃねーし、実際おまえは可愛いから仕方ない。蒼の全部知りたいと思う、俺だって迷うし、不安になる。だから、蒼」
啓吾の瞳が揺れてあたしを捉えて、離さなくて、
「そんな顔すんなよ、全部どうでもよくなるくらい可愛いくて閉じ込めたくなる」
啓吾は、ほんとにズルい。