猫を追いかけて……。【短編】のレビュー一覧
この物語を読んで、すごく心がやさしくなれた気がします。 夫を亡くしてから、住む土地を変えて過ごす時間。 住む場所が人が、ゆっくりと流れる時間の中でも少しずつ癒されていく。 そんな流れがすごくリアルで素敵です。 そして出会う新しく春、彼女の気持ちが前をむき出したのだろう。 作者が言われてたように、俺も春は苦手です。 でもこの作品を読めば春もいいなぁと思いました(^^)
忘れる事が出来るから人間は生きていける。……と人は言うけれど、でも再び前を向いて歩き始めるには、人それぞれ個人差があって。 きっと、かつての想いが深ければ深いほど、その期間は長いのです。 そして、完読してから思ったのですが、作中で撮った彼女の写真、順を追って見てみれば、きっと少しづつ希望を感じさせる写真に変わっているのではないかと思いました。 ひなびた尾道の片隅で、出逢うべくして出逢った二人。そんな様子がとても素敵でした。 ※ちなみに、タイトルから俺が最初に思ったイメージは、サザエさん的なコメディを想像してました。miraちゃんごめんなさい。
やわらかい陽射しと 優しい潮風を感じました。 傷を負った心は すべての機能を停止してしまう。 動くことも、 動かされることも、拒否をする。 そして、次第に停滞を良しとする。 曲がりくねった坂道の街で じんわり、じんわり 急がず、急かさず その壁を溶かしてくれたのは、さて…? 光溢れる風景と 不思議な猫の織りなす 再生と希望の物語。 なんて優しい なんて温かい読み味なのでしょう。 大好きです。 ぜひ!
心の傷を癒してはくれない 夫を早くに亡くした彼女の周りの反応や 、いくら年月が経とうが、彼女が心を許せない心境など とてもリアルに描かれていて 心に沁みます。 その場所で心が許せた時 また 彼女の人生が動き出したんだなぁと感動しました。 ぜひご一読を!オススメです^ ^