今夜、君とBloodyKiss
「えっ?」
杏里の疑問に応えることなく、結の鼻先が首元に触れる。
「結…?」
直後、首元から走る激痛。
あまりの痛さに、声すらでない。
ただ、息を吐くだけで精一杯だった。
「っ……!!痛い…!ゆ、、、結っ……辞めて……」
絞り出す抗議も、結は構わず辞める気配は無かった。
耳元に届く水音に、心理的にも、物理的にも血の気が引く。
結が、私の血を吸っている。
この事実だけでも、信じがたい。
人の血を、噛み付いて飲むだなんで、非現実的だ。なのに今、現実で起きている。
フッと遠くなる意識の中、ようやく顔を上げた結の口元が赤く染まっていた。
そして、その赤くなった目を見て、杏里は意識を飛ばす前に思った。
まるで、吸血鬼だと。
杏里の疑問に応えることなく、結の鼻先が首元に触れる。
「結…?」
直後、首元から走る激痛。
あまりの痛さに、声すらでない。
ただ、息を吐くだけで精一杯だった。
「っ……!!痛い…!ゆ、、、結っ……辞めて……」
絞り出す抗議も、結は構わず辞める気配は無かった。
耳元に届く水音に、心理的にも、物理的にも血の気が引く。
結が、私の血を吸っている。
この事実だけでも、信じがたい。
人の血を、噛み付いて飲むだなんで、非現実的だ。なのに今、現実で起きている。
フッと遠くなる意識の中、ようやく顔を上げた結の口元が赤く染まっていた。
そして、その赤くなった目を見て、杏里は意識を飛ばす前に思った。
まるで、吸血鬼だと。