駄目男、最低。
康介に抱かれて腕の中でまだモヤモヤする気分に目を瞑る。


付き合って4年。


初めての浮気は『出来心』。


二度目の浮気は『雰囲気に呑まれて』


三度目からは何を弁解しようとも『確信』に過ぎない。


事実、その後も繰り返した。同時進行の二股浮気から、一夜限りのその場浮気。



バレなきゃいーっていう問題でもないけど、爪の甘い隙間を隠し通すだけの誠意は見せろよ。


大体、てめーの下半身はどうなってる。


あたしはもう一度深い溜め息をついてスヤスヤと眠る康介を眺めた。


ヨダレを垂らした寝顔に苛々する。


傷付けばいいのに。


深く深く。

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