空春〜ソラハル〜







そして電車に揺られて
1時間半。



ちょっと驚かしてやりたくて、
莉乃には何も伝えてない。


だからまずは莉乃を
探すところからだな〜。



今日は学校もないし
あいつは部活もやってないから、
学校付近じゃないな。



となるとバイトか、家か、
友達と遊びにでも行ってるか…







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カランカラーン





「いらっしゃいませー
あ!宏太くん!
お久しぶり!
引っ越したんだって〜?」

「こんちは。
あの、莉乃今日入ってますか?」

「莉乃ちゃん、今日は
おやすみよ〜。
映画見に行くって言ってたから
てっきり宏太くんと
行くんだと思ってたけど…」

「あ、そうですか。
ありがとうございます」

「ふふふ、懐かしいわね。
莉乃ちゃんが上がるまで、
うちのコーヒー飲みながら
勉強して待ってた宏太くん!
またいつでも来てね〜」

「はい、ありがとうございます」







確かに懐かしいな…。

この街には思い出がたくさんある。





さて、映画か…

それなら、あいつの家の近くで
帰ってくるの待ってようかな。








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