空春〜ソラハル〜
む、む、無理!!
これ以上は心臓がもたない!!
私はグリッと顔を背けて
投げやりに言った。
「た!高瀬くんさあ!
彼女いるんだから
そーゆうのやめたら!!
そんな不誠実な男
ふられちゃっても知らないよ!」
「!!」
あれ、反応がない…。
そろりと顔色を伺う。
「え…高瀬くん…?」
「えっ…あ、いや、
そうだね!
ごめんごめん!
…もう、しないから」
高瀬くんはそれだけ言うと
力なく席を立った。
なに、なんなの…。
私、何も間違ったこと
言ってないよね?
なのになんでまた、
無理して笑うの?
でもショック受けたの、
隠し切れてなかったよ?
どうしていつも肝心なところは
見せてくれないんだろう…。
も〜!!
なんで打ち上げ前に
こんな気分にならなきゃ
いけないわけ!!!