True Love
私もカウンターに入って柴崎くんの横に座る。


部活が休みだからか、少しだけ本の返却などに来る人が多いような気がした。


いつもより少し忙しいような30分間が経ち、人もはけてきたので先生に声をかけてから図書室を出る。


相変わらず痛みの残る足でゆっくりと歩いていく。柴崎くんはあっという間に歩いて靴箱の方へと行ってしまった。


ああ、怪我するなんてツイてないな…。先輩も今日はいなかったし…。


思わずため息が漏れてしまう。


よたよたと歩きながら校舎を出て校門へと目指す。


すると校門の付近に柴崎くんが自転車を支えながら立っているのが見えた。誰かを待っているのだろうか。
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